鄭クリニック、高槻市、消化器内科、乳腺外科、外科鄭クリニック

お知らせ

訪問リハビリ(認知症)part4

暑い日々が続きましたが、最近は涼しくなってきた今日この頃です😀

本日のテーマですが、認知症新薬の「レカネマブ」が、正式に厚生労働省で承認されたというニュースがありましたので、「認知症」について引き続き、お話したいと思います😄

この新薬の対象者ですが、認知症を発症する前段階の「軽度認知症 MCI」の人や、アルツハイマー病の初期の方というふうになっています。進行を緩やかにしてくれる薬とのことですが、完治するわけではないです。また、薬の価格は日本ではまだ決まっていないそうですが、日本ではアルツハイマー病の方は現在、500万人程度、いらっしゃるとのことですので保険診療で使用できるようになれば嬉しい限りですね😀

日本では、2025年には高齢者の5人に1人は認知症になると予測されており、社会全体において認知症予防や発症後の支援などへの意識が高まっています。認知症には発症段階があり、軽度認知症(以下、MCI)の段階でいかに発見し、対策を講じるかが重要です。(新薬の対象者も軽度ですよね♪) このMCIの段階で適切な予防策を講じることで約16~41%の人は正常レベルに回復するというデーターがあります。それぐらい早期発見は重要と言われています。

残念なことに、私たち誰しもが認知症になる可能性はありますし、若い人でも若年性認知症を発症してしまうこともあります。また前回少し触れましたが、認知症にも、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、脳血管性認知症などあります。また、2000年代から報告が増えてきていますが、変性疾患に伴い言語機能が優先的に侵された後に認知症状が出現する進行性失語なども有名になってきています。それは置いといて、認知症と聞いたら『記憶』が悪くなるというのはもちろんですが、認知症のタイプによって症状の特徴は様々で『何度も同じことを聞いてくる』『幻視・錯視』『性格変化(怒りやすいなど)』『通いなれた場所で迷う』などといった症状が見られます。こういった認知症のタイプや症状を知識としてもっておくことで、もし周りの方が認知症となった時、支援しやすいのではないかと思います。画像を貼り付け致しますが、この本は認知症のことが凄い分かり易く説明されており、認知症の世界観というものが見えてきます。興味のある方は是非見てみてください♪そして支援の一助となっていただければと思います。(私ももちろん読みました)

 

そして2つ目の話ですが、認知症のスクリーニング検査の紹介です。

『脳の健康チェックダイアル』というNTTが行っているサービスがあります。

ここでは認知症のスクリーニング検査が電話で出来るみたいで最近TVでも取り上げられていました。ここで是非皆様に知っていていただきたい事は、認知症を正しく理解して、適切な対応をしていきましょう!ということなのです。

何度も言いますが認知症か?との時には➀早期発見と➁予防そしてリハビリテーションが重要です。

病院などでMRIやfMRIで脳実質の萎縮や脳の血流などみて確認する他、

 

診療所やクリニックで認知症外来に受診して早期発見につながるかもしれません。また、家の中で閉じこもりの生活、他者と交流する機会が減った場合は、うつ病や脳活動自体が低下して、少しずつ認知機能が低下していくこともあります。それを予防する為にも、日常生活のリズムを整えて、出来るだけ他者と交流(コミュニケーション)を図ったり、散歩に行ったり、自宅では脳トレやリハビリをしたり、何よりも自宅生活では役割を持って生活する。これが大切かと思います。

最近の報告では新型コロナウイルス感染者において『Brain fog』という症状が報告されています。簡単に言いますと神経症状で集中力低下・記憶障害・精神疲労・知的明晰の欠如など認知機能の低下がみられるというものです。

最後になりましたが、10月にクローバーサロンで認知症について勉強会を開くことになりました。そして12月には『tomo×iba』のイベントで高次脳機能障がいの啓発活動として勉強会を開くことになりました。(今回は、失語症)

こちらの方は、私の発表だけでなく、当事者の方からもお話が聞けると思いますので、是非ご興味のある方は参加してみてください。

では、今回はここまでです。10月のクローバーサロンでは認知症のリハや最近の知見についてもう少しお話したいと思いますm(__)m

次回は「高次脳機能障がい」についてか「パーキンソン病の嚥下機能」についてお話出来ればと思います。

最後まで見てくださいありがとうございました(^^)/